新潟県教育委員会は、「君が代」不起立の理由で、教員2名を戒告処分にしました。この不当な処分の強行は、職務命令を根拠に処分を振りかざして、教職員・生徒に「日の丸・君が代」を強制する教育破壊の暴挙です。
この2名とも処分は、2回目です。当然、前回の処分の際、思想信条的に起立できないことを県教委に対して申し述べているように、重ねての処分は思想弾圧に他なりません。しかし、東京都の処分のように加重するのではなく、処分内容が前回と同様であることは、一定の運動の成果であり、県教委も様子見をしている状況なのです。
しかしながら、これ以上の教育行政の暴走は許されません。私たちは、この暴挙に抗議し、不当処分の撤回を求めてたたかいます。
君が代不起立で教諭2人処分 県教育委員会は23日、今春の県立高校の卒業式や入学式で君が代斉唱の際に起立しなかった男性教諭2人を減給などの懲戒処分とした。不起立が理由の教員処分は2006年度以降3回目。 新潟日報2008年4月23日 |
処分申し渡しに不起立者への支援行う
県教委は不起立者Aさんに対して4月21日、23日に県庁まで来るよう指示しました。当日の授業に不都合が生じるため、Aさんは日時の変更を求めました。しかし、県教委はこれを認めませんでした。
本会は、事務局員5名体制で当日同行。
処分申し渡しは労働委員会第一控え室で行われましたが、県教委の3名の見張りと対峙する形で支援者は室外で待機しました。
室内では、高校教育課長の前にAさんと勤務校の校長を並べ、向かって右脇に立つ次長が「懲戒処分書」と「処分説明書」を読み上げました。その際、次長が「何か一言あるか?」と質問。Aさんは「処分は不当である」旨を返答しました。その後、課長が処分理由として「職務命令に従わなかったので」、「残念だ」などと発言。わずか4分足らずで終了しました。
職務命令に従わなかったから処分するという姿勢では、まったく教育者としてつとまりません。Aさんがなぜそのような行動をとるのか、きちんと理解しようとする姿勢が必要なはずです。県教委の非教育者的姿勢が浮き彫りになった処分申し渡しです。
(被処分者の会会員Y)